小川式オカリーナの持ち方


制作著作 小 川 堅 二


 オカリーナは素朴な楽器で可愛いのですが非常に持ちづらいのです。 それが故に紐を付け首から下げる様にした物もあります。 これはいざ落下した時にオカリーナの破損は免れますが、その時演奏していたとしたら、 音楽の破損は必至です。どんな楽器でも構え方や持ち方は重要な意味を持ちます。 只単にそれらしく見えると言うことではありません。
フルートの持ち方と龍笛の持ち方では大きな差があり、又指の動かし方まで違います。 これはフルートの合理性と龍笛の精神性?との違いではないかと思って居るのですが・・。


(オカリーナの紐を付ける為の金属は、有るメーカーがオカリーナを塗装し乾燥する為に使用したもので有った・・?
当然、塗装するとオカリーナの音色は土の音と塗料の音が合成され、本来の土の音では無く成ります)


オカリーナの持ち方は合理的であるべき



普通の音域での持ち方で問題になる事

写真1 
 写真2

右手のオカリーナに対する角度。一般的に1の持ち方が多いようですが、 私は2の様に持ちます。 これはどの様な意味を持つかというと、指と指の間隔が違ってくるのです。 もちろん個人の持ち方が最大公約数の誤差の範囲内に収まっていれば問題はないわけですが、 その範囲から出たときにトーンホールを押さえにくいと言う欠点が出るのです。 しかし、この持ち方も後で述べる高音での支え方の所で、 手首を回転させ押さえる事に依り表面的には変化しますが、基本的には変わりません。

写真2の様に持てない理由



ここはオカリーナの持ち方ですが、写真1の様に成ってしまうのは、 立ち方、構え方、が悪いのでしょう。フルートや横笛などと共に、 オカリーナは正面に構えると不合理なのです。

オカリーナを正面に構えると右手首が曲がってしまいます。 これを避けようと写真1の様に持ってしまうのです。 そのままの形で演奏しますと低音の「シ」や「ラ」の時に指をまっすぐ伸ばす事が出来なくなり、 その結果当然ですが音が十分出ない事になります。 それで済めばいいのですが手首を痛めたり肩こりの原因に成るかも知れません!?
そこで、解決方法ですが、オカリーナが正面を向いていると体は45度右を向くのです。 肩のラインも体と同じ方向を向きます。ただし顔は正面を向きます。 その様に構えると右手は肘から指先までまっすぐに伸びるのが解るでしょう。 (簡単に言うと足の構えから45度右を向き顔だけ正面にして下さい)

高音で親指を離さないで立てる奏法の欠点



リコーダーでその様な奏法がありますが、オカリーナでこの方法をしている人は意外に多いのです。 この奏法がオカリーナでの演奏上問題が有るのは明かで、これは簡単な実験で証明できます。
 実験してみましょう。
「ソ」の音を吹いて居る時に 人差し指を「ファ」のトーンホール(どこのトーンホールに指を近づけても 同じ結果になる)に近づけてみて下さい。 どうなりましたか?    
音程が低くなったはずです。  
この事から解るように。高音で親指をトーンホールの側で立てる様な演奏法はそのトーンホールの 音程を下げる事に成りますから、絶対に避けるべきです(トーンホールから指は5ミリ以上離れるべきです)。

左右どちらの親指でも指先または指の腹などで楽器を支えるのは、 楽器の機能を阻害するだけでなく楽器が不安定に成り早い運指には向きません。 その様な持ち方で演奏は大変な苦労を要するでしょう。

良い例(指がトーホールから離れている)
どうしても止められない人は二つの方法か有ります。 それは、そのトーンホールを調律をし直すか、息で音程を上げるかです。 オカリーナを作ると解りますが高音は音を出すようにするのが大変なのです。 オカリーナを作るとき最高音の一音が無ければこんなに簡単な事は無いのです。 従って、制作の方でそれだけ努力をしている音程を簡単に下げてしまう演奏法は避けるべきです。 息で音を調節する場合は早いパッセージの場合どうするのでしょう? 神業のようなコントロールが必要でしょうね。


高音で右小指をオカリーナ上面に置いて支える人



これは、今までに数人しか見ていませんが、案外多くの人がやって居るかも知れません。 私には出来ないので非常にすぐれたバランス感覚の持ち主だと思いますが、見て居て恐いのです。
(余計なお世話かも知れませんが・・・)

このフルートの様な持ち方は全く意味不明です。フルートの場合3点または4点支持がと言う方法が有りますが、 オカリーナではこの小指に対する支点を何処に求めるのでしょう??従って全く理解が出来ません。 落下防止用の紐の助けが必要では無いかと?! この持ち方での素晴らしい演奏を見た事が無いので何とも言えませんが・・・??

高音の時に右小指を楽器の下に薬指を楽器の上にして支える人



これは、多くの本に紹介されて居るようですし、又、プロの人もやっている人が多いようです。
しかし、何故この様に持つのか具体的に納得できません。
この奏法を取っている人が作ったオカリーナで、面白いのはその為に楽器の右端が長くなって居る事です。 普通は感じませんが、中には極端に長い物もあります。 この形状が内部も同じとすると音やトーンホールに影響があり私は避けたいのです。

本当に不思議な持ち方ですが、海外の人も何も考えずに写真などでこの持ち方を見て真似る人が居るようです。 しかし、最近では私の持ち方の人も多く成って来ましたよ!!(最終的にはちゃんと演奏できれば何でも良いのです)


小川式オカリーナの持ち方



ご注意 ・・・・・・これは私の考案した独自の持ち方です。
貴方がこのメソードを公開する場合 " Kenji Ogawa のメソード" であることを明らかにして下さい。
具体的には 「小川式持ち方」 と呼んで下さい。・・・道義的な問題ですが・・・・。

基本は「ソ」の音になった時に、右手親指を支点とし右手首を動かしオカリーナの右端を手の平で支える。 高音の「レ」の音になった時に左親指は楽器の左端を支えることです。 写真を参照して下さい。



基本は右手の平


薬指と小指は軽く曲げ


トーンホールに気を付ける


上の様に、
右の親指を支点として手の角度を変え、薬指と小指を曲げトーホールを塞がない様に気を付けて楽器を支えるのが「小川式持ち方」の基本です。
このまま高音を吹奏する時に下を向く様にすると引力から発生するモーメントを利用する事によって、全ての指をトーンホールから離しても楽器は落ち無いのです。 下で説明する左親指を楽器の左端に置き楽器を支える方法の利点は「小川式コントロール」で音程や音色それにボリュームのコントロールがよりしやすいと言う利点が有りますが、上記の持ち方をまずマスターする事をお勧めいたします。



練習してみましょう!)
ドレミファソラシドの音階を吹く
ここの「ソの音」に成った時に手首を動かし手の平で支えます。 その時に右の小指と薬指は楽器を持つ様に曲げますが、 決してトーンホールを塞がないように気を付けます。ホイントは親指を支点とした回転にあり、 親指はトーンホールから離れないように注意する。



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左親指を支えの補助にする場合(参考)

「ソ」から上の「ド」までの時は上記の様に支えて居ますが、 高音の「レ」の時に左親指は楽器の一番左で右に向かって押すような形で支える場合も有ります。 (下の写真参照)つまり左の親指は「レ」の音に成った時に親指を離すだけでなく 楽器の左端で支えにまわるのです。(親指が支えにまわるのはミの音になるときでも良い) この時に右手の平と左親指だけで楽器が支えられるのが解ると思います。この事は高音で 「レ、ミ、ファ」の指が完全に自由に成るのがお解りかと思います。

(ご注意:正しい持ち方を会得すれば、上記の必要は有りません)




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基本的には下の写真の様に持ちます。

この方法で、色々な曲を演奏してきましたが、困ったことはありませんし運動性能も良いようです。
また、楽器の落下事故も皆無です(当然ですが)。 いくら合理的でも練習無しでは会得できませんので、実際に練習をしてみましょう。
音階を吹きます。



練習してみましょう!



右手の親指を支点として構える位置から支える位置へミストーンが無い様に練習する。
(手首の返し・・等と私は勝手に言っています)

練習)



「ミ」の音の時に左親指は楽器の左端を持つ様にしてみて下さい。そして「レ」の時に離す。



この支え方で注意すること

右親指を支点として回転するときに親指は楽器から離れないようにすること。
右薬指と小指でトーンホールを塞がないようにすること。

出来ましたでしょうか?

基本的な持ち方はだいたい解ったでしょうが、実際にはこれだけでは吹けません。 具体的にはこの後に解説したいと思います。(大抵の方は自然に出来るようになるのですが、 解説を読むことにより簡単に早く会得できることと思います)


あなたの持ち方でこの「持ち方の練習」が吹けますか?

お試し下さい。



「手首の返し」は曲の前後の状況によって「g」音の位置とは限りません。

私の持ち方では低音に移る時に遅れが出ると言われた方が居るそうです。 当然、私の持ち方を会得されての発言なのでしょう。であれば、これは大変興味有る発言です。 どの様なパッセージでそれが発生したのか?私のメソードで不都合が生じた事がありませんので是非とも教えて頂きたいと思います。


ご注意:
C管以外の楽器でこの持ち方をする場合は高音吹奏時に下を向く時に歌口を左の方に逃がして下さい。
そうする事によって、全ての管で「小川式持ち方」を実践する事が出来る筈です。

「小川式コントロール」を実践する為にはこの持ち方を必ず会得して下さい。



質問がある場合はどうぞご遠慮なく。 ついでに、おまけです・・・目で見る指使い     
 出演協力  E.S さん
基本の持ち方         ど         れ
         み          ふぁ          そ
         ら          し          ど
         れ          み          ふぁ
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